■ はじめに
人ごみの嫌いなわたくしは、最近では東京にはめっきり足が遠のいております。
けれど、やむを得ず虎ノ門や大手町あたりに出向くと、ある種の生き物によく遭遇します。
■ それは、「スリーピークス君」
軽くパーマをあてた髪。
細身のストライプの三つ揃いスーツ。
ネクタイとおそろいのポケットチーフは、もちろん三つ折りの「スリーピークス」。
胸元にはギラつく社章バッジ。
そして、まるで人を刺せそうなほど尖った茶色い革靴。
そう、雀の数より多いであろう――
通称「スリーピークス君」。
■ 名前よりも、肩書が目立つ名刺
名刺交換をしてまず目に飛び込んでくるのは、名前ではありません。
-
「エグゼクティブ・オブ・カウンセル」
-
「シニア・グローバル・アセット・パートナー」
-
「上席なんとかかんとかストラテジスト」
……とにかく長い。
肝心の名前は、豆粒サイズで押しやられています。
あなたの自己紹介、名前じゃなくて肩書で幅とってますよ?
■ 横文字で武装しすぎ問題
スリーピークス君は、日本語にも英語にも中立ではいません。
いや、むしろ両方の良いところ取りで“なんか仕事できそうな雰囲気”を醸し出してきます。
🗣 スリーピークス語録集(てるたけ脳内ツッコミつき)
「それってバジェット的にアグリーですか?」
(てるたけ心の声:
バジェット?どこのパンそれ?
アグリー?怒ってんの?それはアングリーか。)
「ペンディングでステークホルダーにピン打っておきましょう」
(てるたけ心の声:
ペンディング?自販機か?
ステークホルダー?…それ、つかまりそうじゃない?
ピン?ポン?……卓球かよ。)
「パーパスドリブンでアライメント取っていきましょう」
(てるたけ心の声:
パーパス?パスタの仲間?
アライメント?歯の矯正かよ。)
もういっそ、その横文字で町内会の回覧板でも書いてくれ。
■ 結論:スーツと肩書で威張るの、昭和で止まってるよ?
スーツもネクタイも、ポケットチーフだって、否定しません。
それぞれに美意識があることは重々承知です。
でもね、
それを「人を威圧するための装備」にしてしまったら、それはもう“お洒落”ではなく“武装”です。
■ 今週のひとこと
「スーツは“着る”ものではなく、“語る”ものであってほしい。」
■ てるたけ心のエンディング
帰りの電車の中で、どっと疲れが出た私は想像する。
どうせ彼は、タワマンに帰ってシャワーを浴び、ブランデーを片手に**ボトルシップでも組み立ててるんだろうな…**と。
輝武(てるたけ)でした。
コメント